ma機材レビュー

忘備録を兼ねて実際に使った機材をレビューします

【レビュー】Death By Audio / Fuzz War

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こんにちは、maです。

 

すっかり更新が滞ってしまいました。

最近は増えすぎた機材の断捨離に追われています。月日が経てば好みも変わるもので、かつて黒ペダル警察と自称していた頃の面影はすっかり薄くなり、黒いペダルは残りわずかとなってしまいました。

今回は残された黒ペダルのひとつをご紹介します。

 

Death By Audio(以下DBA)の「Fuzz War」です。

 

DBAと言えば2018年頃から(すみません、私の感覚ではそれくらいだったのですが、もっと前だったかもしれません。2023.1.28追記)日本でも流通し始めて、現在ではすっかり認知された感のあるアメリカ発のブランドです。多数のモデルがありますが、どれもこれも非常にクセの強いものばかり。公式の紹介動画を見ていただくとビルダーさんたちの頭のぶっ飛び具合がよく分かると思います。変態的・破壊的なサウンドを求める過激派ペダラーたち御用達ブランドがDBAなのです。

 

そんなDBAの看板ペダルとも言えるのがこの「Fuzz War」です。

公式キャッチコピーは

”THE FUZZ OF ALL FUZZES(ファズの中のファズ)”

正直、大袈裟とも言えないポテンシャルを秘めています。

 

さらにこの真っ黒な個体は、2019年のブラックフライデーにて100台限定で販売された"Blacked Out"というカラーです。たぶん日本国内には数台しかないと思います。

 

さて話を戻します。

まず、Fuzz Warをお勧めしたい人

・現行のビッグマフの抜けの悪さ、音量などに不満を感じてる人

・バンドで一番デカい音を出したい人

・ぎゅっと詰まった密度のあるファズサウンドを求める人

 

サウンドは現行ビッグマフを進化させたような「ズモ―ッ」っという密度のある歪みです。音が散らないで塊になって飛び出してくるような印象があります。輪郭がくっきりしているので、ビッグマフのようにバンドアンサンブルでも埋もれないと思います。

加えて、とんでもない爆音が出ます。自宅ではボリュームを8時くらいが限界。ヘタに上げ過ぎると家が壊れますし、スタジオでは全ての音をかき消すので絶対メンバーに怒られます。それくらいに轟音爆音です。現行のビッグマフを使っていて、物足りないなあとか、この音色でリードを弾きたいけど抜けないんだよなあ、と感じている人に強くおすすめします。

 

余談ですが、DBA主宰のオリヴァー氏のインタビューがギターマガジンにかつて掲載されていました。その中でFuzz Warの使い方について質問され『まずボリュームを目一杯回すんだ』みたいなことを言っていて、この人は正気ではないと思ったことを覚えています。

ちなみに現行のFuzz Warは正確にはV2で、初期はボリュームノブはついておらず筐体内部のトリムで調整する仕様でした。基本的に全開で使え!ということだったみたいですが、爆音過ぎるので簡単に調整できるよう外にノブを増やしたのではないかと思います。

 

向かって左のFUZZがゲインなのですが、回し切っても音が潰れることもなく意外にも歪み量は控えめな印象。逆にそのおかげで、前述のとおり埋もれない詰まったサウンドになっているのだと感じます。

またTONEはビッグマフのような”シーソー型”ではありません。中央を起点として、左に回すとミッドスクープしたドンシャリサウンド、右に回すとハイミッドを強調した尖ったサウンドになっていきます。調整が非常にしやすいですし、全部使えるポイントとは言いませんが音色の幅もけっこう広いと思います。

轟音=低音が凄い、ベースと被るというイメージがあるかもしれませんが、FuzzWarはTONEの設定次第できちんと棲み分けの効いた音作りも出来ます。ただぶっ飛んでいるだけでなくて、バンドで普通に使うこともしっかり考えられてると感じます。

 

最後に重要なのが筐体の耐久性。ライブで思いきり踏んでも壊れない作りになっているとのこと。またノブが大きいのは足で操作することを想定しているそうです。

 

どうでしょう?ヤバいファズであることが少しは伝わりましたでしょうか?

ファズの中のファズ、というキャッチコピーも真実味を帯びてきたのではないでしょうか?